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1Q84 BOOK 1 , 1Q84 BOOK 2  
★★★★☆
善と悪を超越した概念の世界。現実と夢のどちらでもない曖昧な世界。過去、現在、未来のどれでもない別の時間軸の世界。リトルピープルはそこに出没する。一人の人間の内省的なものの象徴であり、同時に人間社会全体の均衡に関する何らかの象徴なのでしょう。
本書の重要テーマのひとつ善と悪の「均衡そのものが善」という論理を自分自身にもあてはめるとかなりドキドキします。が、しかし、物語の中でそれが正しいのか、受け入れるべき事なのかオチはまだついていないと思います。
はたして「BOOK3」以降もあるのでしょうか。だってBOOK1が4月〜6月、BOOK2が7月〜9月。まだ、寒くて厳しい10月〜12月と、春に向かう1月〜3月が残っています。

文学として、賛否両論となっているようですが、私はボーダレスな表現作品として(映画、絵画、音楽などと同様に)とらえたいところです。
一芸に秀でた者はおしなべて個性が突出しており、ジャンルを超えたところにこそ魅力があります。
村上春樹の作品はモダンアートのようにユニークであり、絶対にクォリティを落とさない映画を作り続ける映画監督のように確固とした技術があり、長年にわたって何十枚とアルバムをリリースしながらも第一線に居続けるるミュージシャンのように、製作された年代を顕著に反映しながらもその作品は年月が経ても色あせない。

それにしても文章自体の技巧というかクォリティが素晴らしいです。
村上春樹自身がふかえりであり、同時に天吾なのですね。
 
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